
昨今、失いつつある日本文化の光景はいくつもありますが、その一つの光景と、遠いアメリカで対面しました。
そこは私と5人の子供達が2年間暮らしていたアパート近くCalifornia のSan Jose日本人街でした。
6年前の7月、それは太鼓の音に合わせ、まさしく盆踊りを踊っている光景でした。日本人から遥か遠くなっている面持ちで400人以上の老若男女が、真剣に櫓周りを何回も何周も踊っていました。
遠い異国の地に「かつての日本」を懐古し、嬉しさと、誇らしさと、矛盾に似た気持ちで暫くの間、一緒に出掛けて来た次女と立ちすくんでいました。このことをきっかけにして、元々着物が好きな私は、日本人として「きもの」を世界に配信したい欲求にかられました。
San Joseで見たあの光景から、「遠い日本人」や異国の人に「きものを日本の美として纏う」事を伝えたい....................その手段として私がすべき事が具体的に現れました。それは、古き良き時代の職人の「情熱」「プライド」「信念」が織り込まれた『生地』や『描き』の素晴らしさと共に、「日本の美意識」を伝える事でした。
日本イコール「寿司」「芸者」「秋葉原」「オタク」の文化だけではない「人の心を大事にする」まじめな国民であるということを私流にして。
それから少しして、5人の子供達と共に日本に戻るやいなや【御誂え】という日本語と英語の書籍作りを始めました。
私の考えは、着物を纏う前に『何が日本の美意識なのか』を知る事が大事だと言う事。【御誂え】の冒頭には5つにまとめた「日本の美意識」を書きました。次に日本人の「色」と自然や季節の関係を、着物と洋服を着た私で表現しました。そして「着物のしきたり」や「名称」「生地の種類」とイラストも描いてまとめました。
また一方、私は「インディアン」と呼ばれる「ネイティブアメリカン」のコンチョやベルト、テンガロンハットやネックレス、編み込んだ幾何学模様のラグや、そしてウェスタンシャツが大好きでした。
アメリカの学校ではこうした「ネイティブアメリカンの歴史」を学びます。数奇で悲惨な運命の中にあってもひたすら自然を愛し、生き物とうまく共存し、争いを嫌った彼らは、私の中で「盆踊りをまじめに踊る時代の日本人」と冠ります。双方を組み合わせる事でにじみ出てくるFeelingこそ「私の表したい魂の日本」です。
「ビジネスと言う名の下に大量生産大量販売に勝算あり」とマネー重視の世の中で、「人の心を大事にしてきた商い」は遥か遠くになってしまいました。まじめな日本人の商いは【御誂え】の精神です。昨今、「きもの」を作る職人の心は大量生産と「マーケットリサーチ」で失いかけています。それは作り手のみならず、購入する側にもです。
Do Justice..........「正義たれ」。日本が世界がユニになる前に、私流で「魂の日本」を作り上げるそれが「きものウェスタン」Do Justiceの魂でした。 |